先日このようなツイートをしました。
定期復習✨
ストック(=戦術、解決法)を増やすにはその裏にある文脈(背景、成功要因、目的、戦略)を理解すること✨
そして範囲を広げて学ぶこと✨https://t.co/wS4v4Vxs7D#今日の積み上げ#朝活#1日10分活動#習慣化#サラリーマン#99日目 pic.twitter.com/mzzxHxMgGb
— salarymansoldier (@salarmansoldier) July 20, 2021
著者は著者はUSJをV字回復させたマーケター・森岡毅さん。
USJだけでなく丸亀製麺、西武ゆうえんちなどでもマーケティングで復活させた実績がある凄い人です。
複数の本を出版されておりすべて読みましたが、学術的な知識だけでなく、実践的な知識がふんだんに盛り込まれており、また親しみやすい文体なので本当にわかりやすいです。
今回はそのなかでも発想法に関する本。
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」について、私が重要だと思うことをざっくり要約して解説します。
考えろと言われるが具体的に何を考えたらいいのかわからない
何から考えていいのか糸口を見つけたい
同じことをぐるぐると悩んでしまう
このように悩むときはありませんか?
次第に仕事を任されくると否応にも問題に対して自分の意見を発信していく必要が多くなってきます。そのときによくぶち当たる悩みではないかなと。
今回紹介する「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」はタイトルと内容がパッとイメージが付きませんが、発想法に悩んでいる方には必ず参考になるはずです。
このような方の参考になれば幸いです。
・USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?を購入を考えている人。
・アイディアの出し方について具体的に知りたい人。
Contents
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」の要約
私は奇跡という言葉が好きではありません
冒頭に書かれている言葉です。
本書はタイトルから想像するにUSJがどのような復活劇を遂げたのか、美談を書いたドキュメント本かと私は初め勘違いしていました。
しかし、読み進めていくとUSJの復活は奇跡ではなく、ある発想法に基づいて作られた練りに練った戦略と戦術によって実現したことであることを知りました。
発想から実行までの実体験をありのまま書かれてあり、なるほど!と思うノウハウと胸が熱くなる物語でもあるので、ビジネス本という側面だけでなく、読み物としても非常に面白い本だと思います。
USJを復活に導いたイノベーションフレームワーク
②リアプライ
③ストック
④コミットメント
それぞれ詳しく解説していきます。
①フレームワーク
アイデアを生み出すにあたって、最初に最も大切なことは、何を必死に考えれば良いかわかっていることです。
そこで活用するのがフレームワーク。
フレームワークを活用する目的は、探すべきアイデアの手がかり(必要条件)を推理して導き出すことです。フレームワークについて、本書では戦略的フレームワーク、数学的フレームワークが解説されています。
戦略フレームワークとは、目的、戦略、戦術において達成するための必要条件を考える方法です。
イメージは以下の通り。
【出典:USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?】
戦略: 目的達成のために経営資源を何に集中するか?
戦術: 具体的にどのように実現させていくのか?
戦略がアイデアの必要条件,戦術がアイデアとなります。
次に、数学的フレームワークです。
数学的フレームワークとは、数学的な思考を使ってビジネスの因果関係を論理的に分析し、現象の奥底にある問題の本質や可能性に辿りつくアプローチです。特に問題の原因の発見や、可能性の発見に向いています。
本書では数学的フレームワークについて以下のように表現されています。
この考え方はMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略。ミーシーまたはミッシーと呼ぶ。)と同じ考え方だと思います。
MECEとは、日本語にすると「モレなく、ダブりなく」という意味です。
物事を考えるときに、必要な要素を網羅しながらも、それらが重複しないようにする考え方を指します。ロジカルシンキング(論理的思考)で必要となる基本概念です。
【出典:【ロジカルシンキング】MECE(ミーシー)とは? 基本概念とフレームワーク活用法】】
これらフレームワークに共通する目的は、“何を”考えるべきか明確すること。
明確にする方法は、前提や関連する考えを可視化することだと思います。
そうすることによって、何について議論しているか、考えているかが明確になり、また、もれやダブリだけでなく、スジが通るかなどもないか確認できます。
考えているときや議論しているときは目の前に必死になって本来の目的(何を考えるべきか)に気づかないことがあるので、可視化することで客観的、かつ、俯瞰的に考えることが可能になります。
可視化するために、私は”Mindmeister“を活用しています。
Mindmeisterを活用してメリットを感じる点は以下の通り。
・オフラインでも使える。
・自動保存される
・すぐに探せる
・参考にした記事、動画に飛べる…etc
もし紙などのアナログ管理が苦手な方にはぴったりなwebアプリです。登録すれば無料でも使うことができますのでご興味のある方はぜひ‼️
無料版だとマインドマップを作れる枚数が制限されるため、私は有料版を使っています。
②リアプライ
フレームワークで考えるべきアイデアの必要条件が明確になったら、最初にこの世界中のどこかに、過去から現在に至るどこかに、似たような問題に直面した人がいるのではないか? と疑ってかかりましょう。
世界中から同じような問題に対するアプローチがないか探します。自分で考えるのは最後の最後です。
目に見えるものそのままパクるのではなく、目に見えないアイデアそのものを抽出し、自分なりにアレンジしながら活用しましょう。
そうすることで、本書では以下メリットがあることを解説しています。
②どこかの消費者で試されている分だけ成功の確率も高い
③これが最も重要なのですが、アイデアを自分で生み出すための引き出し(ストック)がものすごく増える
これらのことを意識して、時間を有効に活用していきたいですね。
③ストック
ストックとは、日頃から役立ちそうなアイデアを獲得できるよう、アンテナを張り巡らせることです。
知らないと気づけません。気づけないと考えられません。
ストックをすることによって気づきのきっかけを作りましょう。
ストックをする上で大事なことがあります。
それは、アイデアの強みが発揮される文脈(前提条件)を理解することです。
文脈について本書では釣りを例として以下のように表現されています。
文脈をより理解を深めるためには、実際に体験することが役立ちます。経験することで気づけることが多いためです。
著者はUSJにモンスターハンターを導入する際に、モンスターハンターの世界観や何が面白いのか理解するために、睡眠時間を削り、400時間もプレーした徹底的に消費者理解に努めました。そうすることで、困りごとや新たな価値に対して解決策を思いつく確率を上げることができます。
このことから、著者はマーケターはまずは何でもやってみることを習慣にすべきと提言しています。
この考えに私も共感しています。
これまで仕事上マーケティングの勉強をすることがありましたが、どうしても本だけだと学術的な知識となり、自分の腹に落とし込めるかわかりませんでした。そのため、自分で実践してみようと思い、このブログを立ち上げ、多くのことを学んでいます。
例えば、サイト設計をする際には訪問者に何ができるかSWOT分析を実施、記事作成の際には、ペルソナを設定することでなにか価値提供ができるか明確ににするなど知識を実践することで多くのことを学ぶことができました。
この経験を通じて、実践に勝る勉強はないと感じています。
本によって得れる知識はたくさんあります。しかし、言葉だけではうまくイメージをつかめないこともあり、また、経験することで気づきを多く得ることができるので、上達するためのアイデアが浮かびやすくなります。
初めてのことは臆して動けないときが多々ありますが、小さなことから始めて可能な限り経験するようにこれからも心がけていきたいですね。
④コミットメント
コミットメントとは、アイデアを考えつくまで考え抜くという覚悟です。
これが一番必要なスキルだと思います。
この姿勢がベースにあって、初めて上述してきたスキルが活きてくるはずです。
ただこの覚悟は簡単にもつことができません。
持つにはどうしたらいいか?
私は、生存意識を刺激することなのではないかと思います。
これまで安泰と言われた企業も今や生き残ることに必死です。
それに合わせて、サラリーマンはいつリストラされるかわかりません。
本業においても副業においても、結果を出して稼がなかけれ、家族を養うことができなくなります。
家族が養えない。その状況だけは絶対避けたい。
こらら状況を絶対避けるために、いつでもどんな風になっても稼げるようにいろんなことにチャレンジして少しでも結果を残せるように徹底的に考え抜いていきたいなと思います。
最後に
本書を読んで印象に残った言葉があります。
この本の主旨を凝縮している言葉だと思います。
人は最初は思い立っても次第に時間が立つと達成すべき目的を忘れてしまいます。
それは等しく、個人においても集団においても起こり、本来の目的を忘れて別なことに論点が集中してしまうことでエネルギーを消費し疲れてしまいます。
そのような状況を避けるために、本書で紹介された発想法を活用し、考えるべきことに集中して、本来の達成したい目的を忘れず、少しでもいいアイデアを思いつく確率を高めていきましょう!
今回はUSJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?を解説しました。
冒頭で述べたとおり、ノウハウだけでもなく、リアルな体験談が書かれているの読み物としても本当におすすめです !
ではまた!
”歩いた道こそ武勇伝”
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